さ行

「そ」

草履履き際で仕損ずる(ぞうりはきぎわでしそんずる)

分類故事意味折角成功しかけたものを最後の土壇場で失敗させ、全てをふいにしてしまうこと。仕事を終えて帰ろうと草履を履こうとした時、折角の仕事を失敗させてしまう、ということから。
「そ」

惻隠の心は仁の端なり(そくいんのこころはじんのたんなり)

分類故事意味他人に対して同情を寄せ憐みの心を深く持つ心は、仁と称する徳の一端である、という意味。「惻隠」は他人を思いやり労わること。その思いやりの心が仁を人に及ぼすことの始まりである、ということ。孟子の言葉。同類語・同義語即時一杯の酒にしか...
「そ」

即時一杯の酒(そくじいっぱいのさけ)

分類故事意味死後の名誉よりも今すぐに一杯の酒を飲む方が良い、という意味。ある人が放縦であった張翰を諫めて死後の名誉は欲しくないのかといった時、今一杯の酒の方が良いと答えた故事から。同類語・同義語即時一杯の酒にしかず(そくじいっぱいのさけにし...
「そ」

俎上の魚(そじょうのうお)

分類ことわざ意味既に運命が尽きていること。運命が定まってもう逃げる術のない時のたとえ。俎板の上に載せられた魚は、相手のなすがままである、ということから。
「し」

書は七難を隠す(しょはしちなんをかくす)

分類ことわざ意味筆跡の上手な人は、多くの欠点を隠すことができる、という意味。
「し」

尻から藁が出る(しりからわらがでる)

分類ことわざ意味格好をつけてもすぐにばれてしまうことをいう。筵(むしろ)を着ていて寝ている親子がよその家へ行った時、子供にはそのことを口止めをしたのに、親のお尻に藁が付いているのに気付いた子が、夜具(やぐ、寝ている時に使用する布団等のこと)...
「し」

知らぬが仏(しらぬがほとけ)

分類ことわざ意味そのことについては何事も知らないでいれば、不必要な邪推や心配をして立腹することもなく、平穏無事な心境を保って仏のように慈悲深い心で居られる、という意味。また、当人だけが知らないで平気でいられることを馬鹿にして言う言葉。
「し」

書は言を尽くさず(しょはげんをつくさず)

分類ことわざ意味文字では言いたいことのすべてを尽くして十分に語ることはできない、という意味。『易経』にあることば
「せ」

生は難く死は易し(せいはかたくしはやすし)

分類ことわざ意味生きていくことは難しく、死ぬことはかえって容易である、という意味。
「せ」

隻鳧の別れ(せきふのわかれ)

分類ことわざ意味親しい人と別れて旅立つこと。惜別のこと。「隻鳧」は、つがいだったのが逸れて一羽になってしまった鴨のこと。
「せ」

赤手を以て江河を障う(せきしゅをもってこうがをささう)

分類ことわざ意味他の力を借りずに、単独で大事業にあたること。また、不可能なこと。「赤手」は素手のこと。「江河」は大きな川、大河のこと。素手で大河の流れを止めようとする、ということから。
「せ」

節は時を嫌わず(せつはときをきらわず)

分類ことわざ意味時節が来たならば、その日の吉凶は問題にしなくともよい、という意味。
「し」

秋霜烈日(しゅうそうれつじつ)

分類ことわざ意味刑罰、権威、意志、志操などが厳しく強固で厳かなことをいう。秋の冷たい霜と、夏の激しい日光のことから転じた言葉。
「し」

室に怒りて市に色す(しつにいかりていちにいろす)

分類ことわざ意味怒りの心を顔色に表す、という意味。自分の家の中で、家族に対して放った怒りを、市場に出た後までも持ち越してしまう、ということから。
「し」

敷居が高い(しきいがたかい)

分類ことわざ意味迷惑をかけたり約束を守れなかったりして、相手の所へ行きにくいこと。不義理などから行く先の家の敷居が高く感じられ、訪問しにくい、ということから。「敷居」は、建物の入り口の引き戸が乗っている部分のこと。ここが高いと入りにくいこと...
「し」

地獄耳(じごくみみ)

分類ことわざ意味他人の秘密をすぐ聞き込む人のこと。また、一度聞いたらいつまでも忘れないこと。「地獄」は、人間の行いを残らず聞いているといわれ、人間世界のすべてを素早く聞き取って裁くという、地獄の耳の意味から。
「し」

地獄で仏(じごくでほとけ)

分類ことわざ意味ひどく苦しんだり困ったりしている時に、思いがけなく助けてもらってありがたく思うこと。苦難の際に思わぬ助けを得ることをいう。恐ろしい地獄の苦しみの中で、情け深い仏様に出会って救ってもらう、ということから。同類語・同義語地獄で仏...
「さ」

三寸の楔(さんずんのくさび)

分類ことわざ意味物事の要のこと。楔は小さいが、しかし楔がなければすべてが成立しない、ということから。
「せ」

千慮の一失(せんりょのいっしつ)

分類ことわざ意味考え尽くしつもりの計画に生じた思いがけない失敗のこと。また、どんなに用心深く賢い人でも、時には考え違いからまさかと思うような失敗をすることがある、という意味。よく考えて実行しながらも、途中でうっかりして起こした失敗のことをい...
「そ」

滄海の一粟(そうかいのいちぞく)

分類ことわざ意味この世における人間は、広々とした青い海原の一粒の粟のようなものだ、という意味。海に浮かんだ粟粒、広大なものの中の非常に小さなもののこと。人間の命などを表現する。