自然

「た」

立て板に水(たていたにみず)

分類ことわざ意味立ててある板に水を流すと、さらさらとよどみなく流れ落ちる。そのような水の流れの速い様をいう。転じて、そのように弁舌が爽やかでよどみなく、少しの滞りもないことの形容した言葉。つっかえることなく、すらすらと話す様子から、話し方の...
「と」

灯火親しむべし(とうかしたしむべし)

分類ことわざ意味秋の夜は灯火の下で、読書をするのに相応しい、という意味。「灯火」は、明かり・ともしびのこと。秋は夜が長く涼しいので、読書をするのに良い季節である、ということ。読書や学問を勧める言葉。
「つ」

月夜に釜を抜かれる(つきよにかまをぬかれる)

分類ことわざ意味油断し過ぎている様子をいう。また、非常にぼんやりとしていること。月の出ている明るい月夜の晩に、誰の目にもつくほど大きなピカピカの釜を盗み取られる、という意味から。
「つ」

月満つれば則虧く(つきみつればすなわちかく)

分類ことわざ意味月は満ちて満月になると、今度は次第に月が欠けて細くなっていく、ということから、何事でも盛んになると今度は衰えていくものである、という意味。どんなことでも最高の盛りの時期に到達すれば、必ず衰えに向かう、ということ。同類語・同義...
「き」

金時の火事見舞い(きんときのかじみまい)

分類ことわざ意味顔が真っ赤なこと。おもに酒を飲んだりしたときに顔が赤い様子をいう。顔が赤い金時(金太郎)が火事の見舞いに行ったら、火に照らされてますます赤く見える、ということから。「金時」は源頼光(みなもとのらいこう)の家来である坂田金時(...
「き」

狐の嫁入り(きつねのよめいり)

分類ことわざ意味①狐火(夜中に山野に光る青い炎)が連なっている様子。狐火のことを狐が嫁入りする提灯(ちょうちん)の行列を見立てて言ったもの。②日が照っているのに、小雨が降ること。日照り雨。天気雨。
「て」

泥中の蓮(でいちゅうのはちす)

分類ことわざ意味蓮の花は泥の中から咲き出ても美しく清らかなことから、汚れた世の中で俗人の間にいてもそれに染まることのない人をいう。
「し」

仁者は山を楽しむ(じんしゃはやまをたのしむ)

分類ことわざ意味仁徳のある人や情け深い人は、自分に与えられた天命を知ってこれに安んじてその心を固く動かさない。それは山がその形を改めずにいつもその場所に落ち着き払って少しも動じないことに似ているため、仁徳のある仁者は、山を楽しむものである、...
「ち」

知者は水を楽しむ(ちしゃはみずをたのしむ)

分類ことわざ意味優れた知恵者は物事に通じ、事を処理するのに、まるで流れる水を楽しむかのように滞りなく巧みである、という意味。その有様は水に似ているから知者は水を楽しむものである、ということ。対義語・反対語 仁者は山を好む(じんしゃはやまをこ...
「ふ」

冬来たりなば春遠からじ(ふゆきたりなばはるとおからじ)

分類ことわざ意味辛いこと、厳しいことあっても、それさえ耐え抜けば楽しい時、いい時もすぐにやって来る、という意味。寒い冬が来れば冬の次は暖かい春だから、春が来るのもそう遠くない、すぐその先である、ということから。イギリスのシェリーの詩からの言...
「う」

魚心あれば水心あり(うおごころあればみずごころあり)

分類ことわざ意味自分が好意を持てば相手も好意を持つものだ、という意味。また、相手次第で当方もそれに応じる用意がある、という意味。多くは男女の間のことについていう。魚に水と親しむ心があれば、水も魚に応ずる心を持つということから。本来、「魚、心...
「や」

山に蛤を求む(やまにはまぐりをもとむ)

分類ことわざ意味不可能なことのたとえ。海にしかいない蛤(ハマグリ)を山に獲りに行ってもあるはずがない、ということから、方法を間違えれば何をしようとしても実行不可能なことをいう。同類語・同義語 木に縁りて魚を求む(きによりてうおをもとむ) 畑...
「こ」

コップの中の嵐(こっぷのなかのあらし)

分類ことわざ意味当人同士にとっては一大事であるが、脇から見たら些細な争いのこと。嵐は嵐でも、外に影響を及ぼさないものは、コップの中の嵐のようなものだ、ということから。イギリスのバーナード・ショー作の劇の題名から。
「め」

明鏡止水(めいきょうしすい)

分類ことわざ意味心が澄み切っていて、落ち着いた気分である様子のこと。内心に何のやましい事もなく、澄み切った心、または静かな心境のたとえ。「明鏡」は、汚れや曇りの無い澄み切った鏡のこと。「止水」は、一か所に止まって動かずによく澄んだ清水のこと...
「は」

薄氷を踏む(はくひょうをふむ)

分類ことわざ意味極めて危険なこと。または、たいへん危険な状態に臨むことをいう。薄く張った氷の上を踏んで渡ろうとする、ということから。同類語・同義語 薄氷を履む 薄氷を履むが如し 薄氷を踏む思い
「る」

瑠璃も玻璃も照らせば光る(るりもはりもてらせばひかる)

分類ことわざ意味優れた素質を持っている人物は、どんなところにいてもすぐに目立つものだ、という意味。「瑠璃」は、紺色の宝石のこと。「玻璃」は、水晶のこと。多く石の中に混じっていても、瑠璃や玻璃は、照らしてみれば光り輝くためにすぐにそれと分かる...
「う」

雲泥の差(うんでいのさ)

分類ことわざ意味二つの物事が、天と地ほどかけ離れていること。「雲泥」は、天と地のこと。良いものを天に、劣ったものを地に例え、天と地ほどの違いがあるという意味から。中国から来た言葉。同類語・同義語 提灯に釣り鐘(ちょうちんにつりがね) 瓢箪に...
「つ」

月と鼈(つきとすっぽん)

分類ことわざ意味比べものにならない程、ひどくかけ離れていることをいう。月も、亀の仲間である鼈(すっぽん)の背中も、形が丸い点では似ているが、空に浮かぶ月と池の中に住む鼈では、まるで違うという意味から。同類語・同義語 提灯に釣り鐘(ちょうちん...
「い」

一寸の光陰軽んずべからず(いっすんのこういんかろんずべからず)

分類ことわざ意味ほんの少しの時間でも、侮って無駄に費やしてはならない、という意味。中国の宋の時代の、朱熹の詩に見える言葉。「光」は昼「陰」は夜で「光陰」は時間のこと。同類語・同義語 少年老い易く学成り難し
「は」

八十八夜の別れ霜(はちじゅうはちやのわかれじも)

分類ことわざ意味八十八夜を過ぎると霜とさよならをして、霜が降りることがなくなることをいう。「八十八夜」は、立春から八十八日目の夜のことで、五月一日から五月二日頃のこと。